KAIZEN REPORTブログ

2023.5.30 | LPデザイン制作の改善

LP制作会社の選定で失敗しないための比較・検討のポイント

LP制作会社の選定で失敗しないための比較・検討のポイント

新たにランディングページを制作することになったから、複数の会社に問い合わせをして話を聞いてみたところ

「結局どの会社に依頼すれば良いのか、よく分からなくなってしまった」

「選定ポイントが曖昧なまま、なんとなくフィーリングで選んでしまった」

「比較しても分からなかったから、とりあえず一番安いところに依頼してしまった」

こういった経験、心当たりはありませんか?

たくさんの会社から話を聞けば聞くほど当然ながらインプットする情報や検討材料が比例して増えるため、余計に意思決定がしづらくなることもあるでしょうし、1社だけで意思決定してしまうのも、果たしてそれで良いのか?と不安になるものです。

いずれにせよ会社の選定には失敗したくないという思いから、できるだけ多くの会社から「比較検討すること自体が目的」になっていたり、比較したからこそ、選んだ会社は間違いないだろうと思い込んでしまうこともあるのかもしれません。

コンバージョンラボでいただくご相談でも、以前に選定した会社で思ったようなアウトプットが得られず、期待した品質や成果が得られないまま、苦い経験をしたというお客様のお声を聞いたこともゼロではありませんでした。

これまで聞いてきた内容では、下記のようなトラブルがあったようです。

・対象となる商品やサービスへの理解度が低く、制作が進むごとに認識違いが明らかになっていくケース

・担当のレスポンスが遅く、また予定していた納期以上に制作期間がかかってしまう進行管理が機能していないケース

・デザインのテイストや品質が求める基準より低かったり、方向性が違うものばかりで収拾がつかないケース

このように選定した会社が本来の目的を達成できない取引になってしまうのは避けたいところです。そこで、今回の記事では、目的にあった制作会社選定のポイントについてお伝えできればと思っています。

今回の成果物に対して、もっとも重視している、期待している点は何か?

LP制作、スピード重視?コスト重視?ヒ費用対効果重視?

そもそもの話、今回のランディングページを制作しようと思った背景や経緯があるはずです。

そこから今回のLPを制作することで、何の目的を達成したいのか?という点を明確にしておく必要があるでしょう。

例えば、競合他社の出現によって、これまで獲得できていた広告経由の成果が悪化しているために、今一度訴求ポイントから見直しを行い、ランディングページをフルリニューアルしていく必要性があるため、訴求ポイントの明確化や情報の再設計など上流工程から任せられるサービスのクオリティを重視するケースもあれば、新商品が発売されるため、発売日にあわせてプロモーションを展開するために指定した期日までに必ず間に合わせてくれるといったように納期を最も重視しているという場合もあるでしょう。その他にも、現時点では本格的にマーケ予算をとる前段階にあるため、今はテストマーケティングを行うための低予算しか確保できないという事情で価格・料金を重視したいという場合もあります。

また究極の話、安く制作してくれる会社を探す場合は、外注するのではなく、内製化を検討することも1つのポイントではないでしょうか。現在では、LPの制作や運用の内製化を支援するクラウド型のLP作成ツールなども存在しているため、テストマーケティングや低価格での運用を重視する場合、内製化を検討することも有益な選択肢の1つです。

このようにいくつかの例をあげてみましたが、これ以外にもたくさんの背景があるので、会社ごとに事情は全く違っています。ここでは、社内事情を踏まえ、LPを制作することになった背景や経緯を整理しておくと、依頼するランディングページ制作会社に期待しているポイントを事前に明確化することができると思いますし、どの会社に声をかけるか?という絞り方をするだけで、条件に合った会社に出会う確率を高めてくれると思います。

同業界もしくは類似業界での制作実績があるか?

LP(ランディングページ)制作実績

LP制作会社に重視するポイントが明確になった後、次は各社の何をチェックするべきかという選定基準が重要になってくるでしょう。最も明確なのは、これまでにどんなアウトプットを作ってきたのか?という「LP制作実績」が重要な選定ポイントにあがるかと思います。

ランディングページの制作実績を基準にそのアウトプットが生み出されるまでのプロセスを聞くことでこの会社が、どういう進め方をしているのか、どのような観点を持っているのか、その後どのような成果に至ったのか?という流れが見えるため、依頼後に、どのようなサービスが受けられるのか、どのようなアウトプットを出してもらえるのか?を自社に重ねて具体的にイメージすることができます。

そして、この時はできる限り、自社の商品やサービスに近しい・類似する実績を見せてもらうようにした方がより良いでしょう。同業界の実績があるということは、その業界に対しての市場感覚・知見がすでに備わっている状態であるため、依頼した後の認識の齟齬も最小限に抑えられ、失敗確率をぐっと減らすことができるというメリットもあります。

また、同業界での実績がない場合は、業界は違えど、ビジネスモデルやサービスモデルが共通する実績などもとても参考になるはずです。業界は違ってもサービスモデルやビジネスモデルが近しい場合、共通する知見やエッセンスが存在しているため、同業界とは違う、新鮮な視点や提案を期待することもできます。

このように制作実績を比較検討する際に、実際の制作プロセス、制作後の効果がどうだったのか?なども可能な範囲で情報収集しておくことで、自分たちの期待している目的を叶えてくれる会社かどうか、その選別がしやすいと思います。

またそもそも、どういう会社に相談するべきか?の選定も、サイト上で可能な限り、制作実績を更新・公開しているところを選定すると相談前の段階で、選定する会社の失敗確率を減らすことができるのではないでしょうか。

制作業務の中で、どの範囲まで対応してもらえるのか?

LP(ランディングページ)の制作プロセス・工程

LPをフルオーダーで制作する場合、ざっくり制作工程を分けると、事前調査・シナリオ設計・ワイヤーフレーム設計・デザイン制作・実装/コーディングという段階的な制作工程に分かれ、最終成果物へと仕上がっていきます

この時、どの工程まで担当してもらえるのか?という点をチェックしておくことがとても重要になってきます。例えば、会社によっては、ワイヤーフレームの作成からコーディングまでは対応できるが、コピーライティングは別料金になるという場合やそもそもコピーライティングは対象範囲外という場合もありますし、デザインやコーディングのみで、ワイヤーフレームや素材も依頼主が事前に準備する必要がある場合もあります。逆に戦略やコンテンツの設計は行えるが、デザインやコーディングは対応しないという上流工程のみ請け負っているケースもあり様々です。そのため、制作業務のうち、どちらがどの範囲まで対応するのかという両者の役割分担を明確にしておかないと、後々のトラブルにもなりかねないため、依頼前にすり合わせをしておきたい重要な項目と言えるでしょう。

それぞれの工程についても基礎的な内容を補足しておきます。

3-1.事前調査

商品・サービスを取り巻く市場の分析や出稿予定のweb広告で競合している他社LPの競合分析を行います。すでに広告出稿などを行なっている場合は、広告データの分析からGoogleアナリティクスの分析、ヒートマップを用いた分析を用いて、市場・ユーザー・競合から商品やサービスの優位性を掴んでランディングページのシナリオに落とし込んでいきます。そのように、商品やサービスの優位性がどこにあるのか?という工程から制作を依頼したい場合には重要な工程になります。

3-2.シナリオ設計

ランディングページは、情報が上から下へ縦読み型で展開されていくため、起承転結と言われるようないわゆる、商品の価値を魅力的に伝えるためのシナリオが存在します。このシナリオ設計は、知り得た情報やノウハウ・知見をもとに組み立てていく上流工程のフェーズとなります。コンバージョンラボの経験上、この工程がその後の成果物の品質を決定づけるため、この工程を担ってくれるかどうかは重要な選定ポイントになってくるように思います。

3-3.ワイヤーフレーム設計

ランディングページは、キャッチコピーを含めた画面設計や構成/レイアウト設計が行動を喚起できるかどうかに大きな影響を与えるため、次のフェーズに控えるデザインの精度向上や方向性を間違わないためにも具体的な構成と要素を盛り込んだランディングページ専用のワイヤーフレームの有無が完成度に影響してきます。この工程を省くとデザインを含めた成果物のクオリティや方向性にズレが生じるため、アウトプットの段階でのトラブルを防ぐためにも、相談前の段階でチェックしておくべき重要なポイントかと思います。

3-4.デザイン制作

ワイヤーフレームをもとにさらに具体的なデザインへ落とし込むフェーズになります。実際に広告から来訪したユーザーに対して、視覚的なアプローチで商品やサービスの印象を残すために配色の設計からフォントの設計、イメージ要素のテイストをデザインコンセプトに沿って作り込んでいくフェーズです。文字組み一つで、ユーザーにインプットさせたい印象や情報量が変わるため、選定段階ではどこまでテイストの違うデザインバリエーションを持っているのかデザインアウトプットの振れ幅が一つのポイントになってきます。

3-5.実装/コーディング

デザインを忠実に再現できることを基準に、ページ着地後のユーザー体験を快適にするための表示速度を意識したページ軽量化やユーザーに商品やサービスの価値を感覚的に体験させるためのアニメーション設計、広告とLPの相性を考慮したテキストと画像フォントの切り分け、リリース後に改修や改善を行いやすいコード設計になっているのか?などデザインの完成度を実用レベルへ落とし込む最終フェーズです。

制作後も対応してくれるオプションや提供サービスがあるかどうか?

ランディングページは完成して初めてそこから導入した効果が見えてくるものです。ただ完成後に放置しておけば勝手に成果が上がるというものでもないため、この点、特にランディングページを初めて制作するという場合は必ず抑えておいた方が良いチェックポイントです。ページが完成した後も、ページに流入してくるユーザーにフィットした内容になっているかどうかは、実際に検証してみないと正確にはわからないものです。そのため、アクセス解析ツールなどを用いて、客観的なデータ分析を通して効果検証をしていく必要があり、初めてそこで導入した後の効果や成果が見え始めてきます。そのため、作って終わりという単発的なものではなく、改善や運用まで見据えてサポートしてくれるかどうかという点は、LP制作会社を選定する上で切り離せない重要な要素ではないでしょうか。特にWeb広告での成果改善を重視する場合、必要不可欠な要素と言えるでしょう。以上のような点を踏まえて、下記のような点をチェックしておくことで、制作して終わりという状況を回避できるかと思います。

そもそも制作後のサポート(保守運用)はしてもらえるのかどうか?

LP(ランディングページの分析改善)

LPは運用を真剣に行うほどに改修頻度は多く発生してくるものです。そのため、LPが完成した後の保守や改修作業などの対応はそもそも行ってもらえるのかどうかは重要なチェックポイントです。また、どの範囲まで行ってもらえるのかは確認しておいた方が良いでしょう。依頼主側で分析や課題発見などは行うが、実際の改修などの作業は依頼したいというケースもあるため、制作後も長期的な保守運用のサポートをしてもらえるのかどうかは事前に確認しておいた方が良いポイントになります。

制作後のLPOは、どの範囲まで対応してもらえるのか?

次に、保守運用以上のランディングページの最適化(LPO)を本格的に行ってもらえるかどうかという点です。実際には、Googleアナリティクスやヒートマップ分析ツールなどを用いて、LPの成果指標を定めて定期的に数値の進捗を管理しながら、データの分析・検証を行ってもらえるのか?や実際に分析結果をまとめたレポート作成や課題を解決するための改善案を提案してもらえるのか?具体的なクリエイティブまで落とし込んでもらえるのか?A/Bテストの実装や対応まで行ってもらえるのか?など、各社で対応有無、範囲が異なるため、どこまで対応してもらえるのか?の範囲をしっかりチェックしておくことが重要になってくるでしょう。コンバージョンラボも、制作後の分析や改善で、大きく成果を伸ばした案件が多数あるため、作りっぱなしでそのままというもったいないケースは無くしていきたいと思っています。

最後は担当者とスムーズに話が進みそうか?

LP(ランディングページ)の制作担当者

目的や実績、サービスの対応範囲などの具体的な項目での選定/すり合わせが済んだ後、最後は相談段階の打ち合わせで話がスムーズに進むかどうかがわかる担当者との相性という点になるかと思います。ここでは、自社の商品・サービスに対して、一定の理解を持った担当者かどうか、打ち合わせのテンポや実績の説明などで納得感があるかどうかなどを確かめていくことで担当として任せられそうかどうか、ここを見ていけば良いかと思います。またその場で提案してもらえる提案の切り口やアイディアを出してもらえそうかなども重要な要素かと思います。そういう意味で、担当者を見る場合は、自社採用の面談をしているような感覚で自社のマーケティングや成果改善にしっかり取り組んでくれそうかどうかを見ていくのが一番ではないでしょうか。

目先の費用を重視するのか、生み出す効果を重視するのか?

目先の費用を重視するのか、生み出す効果を重視するのか?

最後は、前提条件を踏まえ提示された費用に対して納得感があるかどうかという点ですが、ここでは「単純に目先の費用が他社と比べて安いかどうか」というよりも「投下する広告費用が無駄にならないかどうか」を選んでもらうことの方がなにより重要ではないでしょうか。実際にLPの価値は、年間の広告費をどれだけ売上に転換できたか?です。そのため、目先の数十万で、効果が悪化すれば、結果的にコストの削減は失敗したということに他なりません。それだけ費用対効果が重視される特殊な広告・クリエイティブ、それがランディングページです。例えば、月の広告費が50万円だとしても年間で600万円、月の広告費が100万円だと年間で1,200万円という、これらの広告コストの費用対効果を上げるための対策がLP制作やLPOになるので、安さを重視しすぎることで、目的からズレてしまうのは本末転倒です。そのため、目先の数十万に意識をむけるよりも、年間で投下する広告費がどれだけプラスになるか?ここに着目した方が合理的な判断になるのではないでしょうか。

まとめ

このようにランディングページの制作会社も千差万別で、比較検討していく過程で、どの会社であっても少なからず得意領域・不得意領域というものが存在し、対応できる範囲や業種・業界などにも制限があったりするケースに気付いていくと思います。また、選定にあたってどういうポイントで選べば、目的を達成できるのかという点で、この記事が参考なれば幸いです。

また、LPの制作/改善を検討の際は、是非私たちにもご相談ください。

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