KAIZEN REPORTブログ

2023.9.29 | LPデザイン制作の改善

LPOにおけるデザイン改善の基本と役立つ考え方【まとめブログ】

近年、ランディングページの効果を最大限に引き出す為の取り組みとして一般的になりつつある「LPO」、つまり「ランディングページ最適化」の重要性が高まっています。広告予算に限りがある中で、いかにWEBマーケティングの獲得効率を引き上げていくのか?という観点においてランディングページの成果改善は必須項目といえるでしょう。

特に、LPOにおけるデザインの役割は大きく、ユーザーの行動に直接影響する要素になります。しかしながら、デザインの改善といっても具体的に何をすればいいのでしょうか?

本記事では弊社が取り組んできた数多くのLPO経験から、LPデザインを最適化する際の基本的な考え方や改善施策のヒントになる情報をご紹介いたします。

LPOデザインの重要性

そもそもランディングページとは?

まずは前提の知識としてランディングページについて簡単に説明します。

ランディングページとは、主に検索連動型広告やディスプレイ広告などのオンライン広告を経由して訪れたユーザーが最初に閲覧するWEBページを指しています。「ランディング=着地する」という意味で、文字通りユーザーが最初に訪れるページとなります。

ランディングページはオンライン上でユーザーとの初期接点になることが多く、サービスや商品を紹介するうえで、重要な役割を担っています。

「コーポレートサイト」や「採用サイト」など、様々な目的に合わせて作られるWEBサイトに比べて、ランディングページの目的はとてもシンプルで、それは「コンバージョンを獲得すること」です。

コンバージョンとは転換、変換、変化を意味する英単語ですが、デジタルマーケティングにおいては、ページを訪れたユーザーを何に転換させるのか?(どんな行動をとってもらうか)という意味合いで、成果指標として扱われています。

例えば「資料請求」や「商品購入」「体験会申込」など、具体的な行動をコンバージョンとして定義し、コンバージョンの獲得に特化したWEBページがランディングページになります。

ランディングページやコンバージョンについて詳しく解説している記事を紹介します。

ランディングページとは?LPの役割や作り方、運用の基礎知識

ランディングページとは?LPの役割や作り方、運用の基礎知識

この記事を読めばランディングページの基礎情報を網羅的に学習できます。初めてLP制作やLPOに取り組む方にも分かりやすく説明しているので、社内の新人スタッフ向けの教材としてもおすすめの記事です。

WEBサイトデザインとランディングページデザインの違いを考える

WEBサイトデザインとランディングページデザインの違いを考える

WEBサイトとランディングページの違い、答えられますか?同じWEB上のページでも、サイトとランディングページには全く異なる役割があります。そんなサイトとランディングページの違いをデザインの観点から考察した記事です。

コンバージョン(CV)とは?マーケティングの成果を可視化する上で、把握しておきたいCVの基礎知識

コンバージョン(CV)とは?マーケティングの成果を可視化する上で、把握しておきたいCVの基礎知識

デジタルマーケティングの成果指標である「コンバージョン」という概念について、基礎から説明した記事です。ランディングページマーケティングの第一歩として、コンバージョンとはなにか?を正しく理解しましょう。

コンバージョン改善の鍵、LPO

前述の通りLPOとは「ランディングページ最適化」を指しており、コンバージョンの獲得効率を高めるための一連の施策を意味しています。

弊社では「ランディングページを育てる」と表現することもありますが、LPは作って終わりではありません。どんなに成果の出ているLPでも、改良を加えず放置していると徐々に成果が下降していくことを過去の実体験から学んでいます。植物に水をあげるように、継続的にLPを改良していくことで、ランディングページのパフォーマンスを高い水準で維持していくことができるのです。

LPOは闇雲に変更を加えるのではなく、LPの現状を正しく把握し、ボトルネックを特定した上で、適切な改善アクションをとっていくことが重要です。

以下にLPOに関する参考記事を紹介しますので、よろしければご一読ください。

LPOとは?コンバージョンを最大化させる、WEBマーケティングの新常識

LPOとは?コンバージョンを最大化させる、WEBマーケティングの新常識

LPOの特徴について、LPの新規制作と比較しながら説明しています。この記事を読むことで、自社のランディングページ施策としてLPOが最適なのか、それともリニューアルや新規制作の方がいいか?判断基準を手に入れられるでしょう。

LPデザインがユーザーに与える影響

LPデザインは、ユーザーの第一印象を決めるものです。

初めてランディングページを通して商品やサービスに触れるユーザーは、言葉よりも先にデザインの雰囲気で、直感的な良し悪しを感じ取ります。

第一印象でしっかりと良い印象を与えられれば、ユーザーの興味関心を高めスクロールを促し、ランディングページ上で伝えたいサービス・商品の魅力を読み込んでもらうことができるでしょう。

一方で、第一印象で「何か違う…」と思われれば、その時点でユーザーはページから離脱してしまいます。

さらに上記のような感覚的な影響だけではなく、デザインは「情報伝達の効率」にも大きな影響を与えます。

ランディングページはコンバージョン獲得を意識した縦長のシングルページが基本となり、1ページ・1コンテンツ内の情報量が多い傾向にあります。

そのため情報要素の優先度をコンバージョンというゴールから逆算し、優先度に合わせた適切な強弱をつけた理解しやすいデザインが必要になります。

良いLPデザインは、明快な表現で商品・サービスの魅力を伝え、コンバージョンまでの道をスムーズに導くことができますが、悪いLPデザインは情報が散漫で分かりにくく、混乱や誤解を生み出します。

たかが1枚のページなので、初心者でも簡単に作れそうと思われがちですが、ランディングページデザインには、グラフィックデザインの観点やUIデザインの観点など複合的なデザインの視点に加え、コーディングなど技術面への理解、ビジネス面の理解など、幅広いバランス感覚が必要になります。

ランディングページ(LP)のデザイン前にデザイナーが理解しておきたいこと

ランディングページ(LP)のデザイン前にデザイナーが理解しておきたいこと

押さえておきたい「ランディングページのデザインディレクションのポイント」

押さえておきたい「ランディングページのデザインディレクションのポイント」

LPOにおけるデザイン改善の流れ

前述の通り、ランディングページにおけるデザインは単なる飾りではなく、ユーザーの印象や行動を左右し、最終的なコンバージョンの獲得効率に大きな影響を与えるため、個人の好みだけで決めるのではなく、LPOを通じて、成果につながる最適なデザインを模索していくことが望ましいでしょう。

ここからはLPOにおけるデザイン改善のステップを紹介していきます。

分析ツールを用いた現状把握

改善を始める前に現在のランディングページがどのような状態にあるのか?しっかりと分析することが大切です。

GA4やPtengine等のヒートマップツールを利用することで、ユーザーの流入経路別のパフォーマンスやページ上での行動を詳しく知ることができます。これらの客観的データを改善施策のヒントに活用しましょう。

スクロール到達率、ユーザーの注目度、クリックされていないCTA、情報量が不足しているエリアなど、多角的にページを見直し、改善すべきポイントをピックアップします。

分析ツールを用いた分析改善のポイントを紹介した記事をご紹介しますのでお役立てください。

ヒートマップツールを用いたランディングページの分析・改善のポイント

ヒートマップツールを用いたランディングページの分析・改善のポイント

ランディングページ上でのユーザーの動きを可視化できる「ヒートマップツール」。ヒートマップから読み取れる情報をどのようにLPOに役立てるのか?この記事を読めば基本的な活用法が分かります。

既存のランディングページを改善しながら、CVR向上に成功したLPO事例-調査・分析編-

弊社が取り組んだLPOの実例を交えながら、コンバージョン率の改善に成功したプロセスをご紹介。本記事では調査-分析フェーズにフォーカスして説明しています。

改善デザインの切り口を考える

改善したい箇所が決まったら、具体的に「どう改善するか?」を考えるフェーズになります。最初から改善案の妥当性や成功確率を考えすぎると、アイディアが浮かびにくいので、まずはハードルを上げすぎずに自由な発想で改善案の数を出すことを意識してみましょう。

その際に役立つ改善アイディアの発想法をご紹介します。

それが「移動」「削除」「変更」「追加」の4つの改善パターンです。具体的な改善アイディアの例をそれぞれ挙げてみます。

「移動」の改善アイディア例・・・注目度の高いコンテンツをページ上部に「移動」してみる。

「削除」の改善アイディア例・・・1画面あたりの情報量が多いので、優先度の低い情報を「削除」してみる。

「変更」の改善アイディア例・・・メインビジュアルの写真を「変更」してみる

「追加」の改善アイディア例・・・競合他社のLPにあって、自社のLPにないコンテンツを「追加」してみる

このように、カテゴリ別で考えてみるとアイディアが浮かびやすくなります。改善デザインの4つの発想法について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ランディングページのA/Bテストに役立つ「改善施策のデザイン発想法」

ランディングページのA/Bテストに役立つ「改善施策のデザイン発想法」

LPOを実施した際、改善案のネタ切れに困ったことはありませんか?本記事で紹介している発想法を身につけて、改善案を量産しましょう。

A/Bテストによる継続的な改善

実際に改善デザインが完成したら、既存デザインと比較を行いましょう。

この時に最も効果的な方法がA/Bテストです。既存デザイン(A)と改善デザイン(B)を同時に運用し、どちらがより目的のコンバージョンを確認できるか検証します。

これにより、単なる予測や感覚ではなく、実際のデータに基づいた改善を行うことができます。A/Bテストは一度きりではなく、常に新しい改善案を試しつつ、最適なデザインを追求する工程として継続的に行いましょう。

A/Bテストに関する参考記事を紹介します。

ランディングページのコンバージョン改善に大切なA/Bテストとは?〜基礎と実装までの手順〜

ランディングページは作って終わりではありません。こちらの記事では、ランディングページの改善運用に不可欠なA/Bテストについて、基礎的な考え方から実装までの手順を紹介しています。

ランディングページ(LP)改善のための「セルフ課題発見リスト」

ランディングページ(LP)改善のための「セルフ課題発見リスト」

解析ツール等を活用する前段階の基本的な部分として、運用中のランディングページ(LP)のセルフチェック項目を挙げています。課題を掴み、自社でLPOを実施するきっかけとしてご活用いただければと思います。

LPOのデザインに役立つ情報まとめ

弊社がLPOのご支援をさせていただいている企業様のなかには、5年以上継続してLPOをご依頼いただいている企業様もあり、ひとつの商品LPに対して400回以上のA/Bテストを繰り返してきたケースもあります。

過去の案件すべてを含めると、おそらく累計で千回以上はLPのA/Bテストを実施しているでしょう。

そんな弊社の経験から、LPOのデザインに役立つ記事を中心にまとめてみました。

実際の成功例から学ぶ!LPO/LP改善の考え方

実際の成功例から学ぶ!LPO/LP改善の考え方

過去に弊社が行ったLPO施策の事例をご紹介しています。ユーザーニーズやヒートマップの状況から導き出した改善デザイン案が成果につながった実例を確認することができます。

情報量の多いLPをわかりやすくデザインする10の方法

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改善施策の一環で既存コンテンツに要素を追加する際、情報量が多くなってもコンテンツの可読性が損なわれないデザインをしたいものです。この記事では、情報量が多いコンテンツでも読みやすいLPデザインを成立させるためのヒントを得ることができます。

同じコンテンツでもデザインを変えるだけで、LPのコンバージョン率が変わる改善事例

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A/Bテストを検証する時のポイントとして、ひとつ検証軸を定めたらそれ以外の要素は極力変更しない、というセオリーがあります。こちらの記事では、同一コンテンツで「全体デザイン」の違いによる検証を行った事例になります。

デザイン全体を丸々変更する改善テストは、なかなか実践の現場では実施ハードルの高い施策にはなりますが、実際に検証した結果どうだったのか?リアルな数値も含めご紹介しています。

ちょっと差がつくランディングページのパーツデザイン-その1

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ちょっと差がつくランディングページのパーツデザイン-その2

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競合ランディングページに埋もれないデザイン、そんな差別化のヒントに。少しの工夫でデザインの印象を変えるTIPSをご紹介しています。LPOのフェーズにおいては、既存デザインをどう改良していくか?という観点で読んでいただくと良いでしょう。

ランディングページのUIデザインを考える

ランディングページのUIデザインを考える

LPOをしていると、UIデザインの重要性を実感する場面が何度もあります。ボタンのサイズ・形状・カラー・キャッチコピー・アイコン・アニメーション...ボタンの分かりやすさ、押しやすさを改善することでコンバージョン率が大きく変わる場面を何度も見てきました。

ランディングページにおけるUIデザインとどう向き合うか?考察した記事になります。

デザイナー必見!ランディングページデザイン品質チェックリスト30

デザイナー必見!ランディングページデザイン品質チェックリスト30

LPデザインにフォーカスし、最終的なデザイン品質を高めるために、どのような観点からチェックを行い、検証、ブラッシュアップしていくべきか、それらの点についての考察を30の原則に整理してみました。LPOの改善案として用意したデザインを客観的にチェックする時に役立つ記事にです。

【CVX活用講座Vol.26】WEBマーケターに朗報!CVXならABテストの実施とGA4での分析がワンストップで実現できる

【CVX活用講座Vol.26】WEBマーケターに朗報!CVXならABテストの実施とGA4での分析がワンストップで実現できる

LPOに欠かすことのできない「GA4」と「A/Bテストツール」。特にA/Bテストツールに関しては、Googleオプティマイズのサービス終了に伴い、代替ツールの検討に追われている事業者の方も多いのではないでしょうか?

弊社で開発提供しているLPOツール『CVX』なら、A/Bテストの実施とGA4の分析をワンストップで実現することができます。

まとめ:LPOにおけるデザインとは?

LPOにおけるデザインは、単に見た目を良くするだけではなく、コンバージョン率の改善に直結する要素として、根拠に基づく改善の積み重ねが重要になります。

今回の記事でご紹介しているデザイン改善の考え方や参考記事を、ぜひ今後のLPOに生かしてください。

また、コンバージョンラボのLPOデザインコンサルティングにご興味がありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。