KAIZEN REPORTブログ

2020.7.30 | アクセス解析の改善

アフターコロナ時代の「ローリスク・ハイリターン」なランディングページ改善とは

アフターコロナ時代の「ローリスク・ハイリターン」なランディングページ改善とは 

 

費用をかけてLP制作会社に依頼し、せっかく出来上がったLPの運用を行っているのに、思ったような成果が出ないことは珍しくありません。

 

ランディングページ改善のプロである弊社にも、日々コンバージョン改善を目的としたランディングページの改善依頼が多く届いています。

 

その中で、コロナウイルスの影響もあり、「本当に価値のある投資」へとニーズが変わってきているように感じています。

 

いわゆる「効率」や「費用対効果」の部分であり、広告の受け皿となるLPでは元々求められていた部分ではあるものの、その重要性がさらに高まっているような状況です。

 

そのため、多くの企業が「ローリスク・ハイリターン」なコンバージョン改善を目的としたランディングページの改善を求めているように思います。

 

しかし、一般的なコンバージョン改善の手法として挙げられるランディングページのリニューアル制作では、一からランディングページを作り変えることになり、初期制作費用がかかるというコスト面におけるリスクがあります。

 

さらに、まったく違うページを新たに走らせることになるため、「これまで運用していたLPの方が効果が良かった」という事態にもなりかねません。

 

もちろん、コンバージョンが大きく上がる可能性もありますが、「ハイリスク・ハイリターン」の手法にはなるため、手を出しづらいと感じている企業様も多くなっているのではないでしょうか。

 

そこで、今回の記事では、一般的なフルリニューアル以外のコンバージョン改善の方法をご紹介します。

 

 

目次

 

・リスクを軽減するための手法-初期調査-

・初動スピードに優れた-LPO-

・コンバージョンの伸び率が期待できる-オーダーメイド制作-

・まとめ

 

 

リスクを軽減するための必須作業-初期調査-

 

ランディングページをリニューアルする際の経緯として多く聞くのが、「運用しているランディングページの成果が出ないため、とにかく新しいランディングページを走らせたい」というものです。

 

その考え方はもちろん間違いではないですが、ランディングページを新たに制作したとしても、成果が出るかどうかは仮説の域を出ず、どうしてもリスクは高くなってしまいます。

 

ではなぜ、多くの企業が新規制作を行うのかというと、「成果が出なかったランディングページ=価値のないもの」と認識している方が多いからであると考えます。

 

しかし、成果が出なかったということは、ユーザーがアクションを起こさなかったということであり、「ユーザーニーズに沿っていなかった」ということがいえます。

 

逆説的に考えると、「ユーザーが興味を示さなかった何か」があるということで、その「何か」を解消することができれば、アクションを喚起することができる可能性があります

 

つまり、成果が出ない原因となっているボトルネックを特定することが、成果を出すための近道であるということが言えます。

 

成果が出なかったからといって、そのランディングページはまったく無価値であると決めつけてしまうのは非常にもったいないです。

 

「なぜ成果が出なかったのか」「当初立てた仮説とどこが異なるのか」をしっかり分析することで、次に制作するページの成果につなげることができます。

 

そのため、「成果を出す=ローリスク」という点において、初期調査は必要不可欠な作業となっています。

 

今回の記事においても、この初期調査を前提とした手法をご紹介します。

 

また、ランディングページの分析方法については以下の記事で具体的に説明しておりますので、よろしければご高覧ください。

 

<Webマーケティングで注目が高まる「LPO」とは?>

https://conversion-labo.jp/report/lp_design/7575/

 

<ランディングページ改善運用の4つのポイント>

https://conversion-labo.jp/report/lp_design/5569/

 

 

初動スピードに優れた-LPO-

 

初期制作を「ハイリスク」たらしめているのが、制作時の工数の多さです。

 

成果をあげるためにはユーザーニーズ調査や競合調査などのマーケティング視点での分析・調査を行う必要があることに加え、ランディングページはどうしても縦長になってしまうため、通常のウェブサイトと比べると制作ボリュームが多くなりがちです。

 

また、丸々1ページ制作を行う場合は費用もそうですが、納期も長くなってしまいます。

 

しかし、ランディングページ上にある要素のすべてがユーザーにとって重要かと言われれば、決してその通りではありません。

 

たとえば、「エアコン」のランディングページにおいて、ユーザーが知りたい要素は「機能」や「価格」などであると想定されますが、それらの要素と比較すると、「どんなネジを使っているか」という要素はそこまで重要ではないと想定されます。

※あくまでも例としての仮定となります。

 

LPOと新規制作の比較

 

そのため、重要なコンテンツのみに絞って改修を行うことで、少ない工数の中で最大限の成果をあげることができるのではないかという観点から生まれた改善手法が「LPO」です。

 

しっかりと初期調査を行うことでコンバージョン確度を上げつつ、改修箇所を絞ることで制作ボリュームを絞り、改修したページをリリースするまでのスピードを上げることができます。

 

データさえ揃っていれば、最短1〜2週間で改修版をリリースすることができるため、2〜3ヶ月程度かかる初期制作よりも大幅にスピーディーな改善が可能となります。

 

この手法であれば、リニューアル制作における「費用・納期のリスク」を軽減することができます。

 

 

コンバージョンの伸び率が期待できる-オーダーメイド制作-

 

前章では「費用・納期リスク」の低い方法を紹介させていただきましたが、改修ボリューム(改修対象)が少ない分、コンバージョンの改善率もフルリニューアル制作と比べると落ちてしまいます。

 

そのため、設定しているKPIよりも既存ランディングページのコンバージョン率が大きく下回る場合、大きなテコ入れが必要な場合があります。

 

とはいえ、まったく新しいランディングページを制作する場合、先述の通り、

コンバージョン率が大きく減少する可能性もあります。

 

つまり、フルリニューアルでは「費用・納期」だけでなく、「コンバージョン率の減少」リスクも大きいと言えます。

 

では、どのように「リスクを減らすか」を考えた際に、ページ全体を改修するという前提があるため、「費用・納期」のリスクを減らすことは難しく、減らすことができるとすれば「コンバージョン率の減少リスク」となります。

 

その手法の1つが、先述している「初期調査」です。

 

初期調査は「ユーザーニーズを発掘する」という観点から、「どのようなユーザーがページに流入しているのか?」「ユーザーがページ上でどのような動きをしているのか?」という「属性分析」と「行動分析」を行います。

 

属性分析と行動分析の具体的な方法は以下の記事で紹介しているので、よろしければこちらもご参考ください。

 

<ヒートマップツールを用いたランディングページの分析・改善のポイント>

https://conversion-labo.jp/report/lp_design/6508/

 

<ランディングページ改善(LPO)に不可欠なGoogleアナリティクス分析>

https://conversion-labo.jp/report/analyze/7849/

 

また、初期調査以外でもコンバージョン確度を上げる方法はいくつもありますが、共通して言えることは、いずれも「ユーザーニーズ理解」「商材理解」「マーケット状況理解」を目的としているということです。

 

たとえ同じ化粧品のランディングページでも、商材が異なれば強み・魅力も異なり、ターゲットユーザーが異なり、競合商品も異なります。

 

そのため、既存マーケットにおいて、この新しい商材をどのようなユーザーに、どのようにアピールすればコンバージョンが獲得できるのかをしっかり考え抜くことが重要となります。

 

コンバージョン獲得に必要な3要素

 

初期調査はその中でも「ユーザーニーズ理解」に大きな役割を持ちます。

 

つまり、「商材理解」や「マーケット状況理解」ができれば、コンバージョン獲得に大きく近づけるということになります。

 

しかし、「商材理解」はなんとなくイメージができても、「マーケット状況理解」の方法はイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。

 

マーケット分析に大きな役割を持つ競合調査の方法を以下の記事に記載していますので、こちらもご参考ください。

 

<ランディングページ制作に欠かせない競合LP調査>

https://conversion-labo.jp/report/lp_design/7790/

 

繰り返しになりますが、残念ながら、「こうすれば必ずコンバージョンが獲得できる」という裏技は存在しません。

 

そのため、使い古された、画一的なマーケティング戦略に商材を無理矢理合わせるのではなく、「ユーザー像」「商材」「マーケット状況」に合わせた、オーダーメイドの情報設計がコンバージョン獲得には必要となります。

 

オーダーメイドの情報設計フロー

 

 

まとめ

 

今回の記事では、「費用・納期」「コンバージョン率の減少」という2つのリスクに注目した、コンバージョン改善の手法をご紹介させていただきました。

 

どちらもメリット・デメリットがありますので、自社の方針や条件を踏まえた方法をお選びいただくことが重要となります。

 

LPOとオーダメイドの比較表

 

もちろん、本記事で紹介した手法がすべてではなく、ツールを活用した改善やアンケートを用いた改善など、手法は多くあります。

 

どの手法も一長一短ですし、そもそも企業によって対応できる手法や強みが出せる手法が異なります。

 

実際に話を聞かないと見えない部分も多いかと思いますので、条件をある程度定めたうえで、いろんな会社に話を聞いてみることで、最適な改善方法にたどり着くことができます。

 

本ブログがその一助になれば幸いです。