KAIZEN REPORTブログ
2018.8.28 | 広告運用の改善
効率の良いCV獲得が可能な「動的検索広告」とは?
動的検索広告とは?
Webでの検索が日常の中で当たり前となっている現在、それに伴い検索ワードも多岐にわたり検索エンジン内での検索行動がどんどん多様化してきています。
リスティングを担当されている方の中には「どのキーワードが自社とマッチするか?」「ユーザーはどのような検索ワードからやってくるのか?」「このランディングページ(LP)に効果的な広告文は?」といった「?」に悩む方も多くなっているのではないでしょうか。
広告を実施していく中で、検索に適したキーワード、広告文の精査は必要不可欠ですが、検索行動が多様化している現在、思いもよらぬキーワードから獲得に繋がり、ビジネスの成果を上げるといったことも当たり前になっています。
しかし、そんなキーワードがすぐに思いつけばいいですが、手動で追加して部分一致で獲得…といったことは難しいですよね。
そんな悩みを抱えている方に是非使用してほしいのがGoogle、Yahooが提供している動的検索広告です。(GoogleだとDSA,YahooだとDASと呼ばれています。)
動的検索広告とは、事前に指定したランディングページやサイトのコンテンツと関連性の高い検索キーワードに対して、広告のタイトルを自動で生成して配信する広告のことで、その意味で動的と言われています。
動的検索広告はリスティング広告の一種になりますが、通常広告文ではキーワードを登録するところを、代わりに対象ページを登録することが大きな特徴となります。
こちらは設定したURL内からキーワードを自動的に抽出してくれるため、キーワードの設定をする必要がありません。
URLを指定するだけで自動的にページ内から関連性の高いキーワードを抽出し、タイトルも自動で作成してくれます。
そのため、出稿キーワードで悩んでいる方などもまずは動的検索広告を出稿し、獲得が出来たキーワードを後に個別登録していく…といった使い方も可能となります。
動的検索広告を使用するメリット
動的検索広告を使用する大きなメリットは、下記の4点となります。
①入稿しているキーワードではカバーできない検索語句に出稿してくれる。
②キーワードや広告タイトルの入稿対応が不要なため、作業時間を削減できる。
③ユーザーの検索語句とURLを自動的にマッチングしてくれるため、通常より関連性の高いタイトルでページへ誘導できる。
④ページ内から関連性の高いキーワードを生成するため、商品の型番等競合他社が出稿していないキーワードにも配信でき、成約率の上昇と単価の抑制による配信効率の上昇が見込める。
動的検索広告の運用との相性について
上記のようなメリットを持つ動的検索広告ですが、サイトやランディングページの内容によって向いている、向いていない商材が存在します。
動的検索広告と相性がよい商材、サイト・ランディングページ
上記の通り自動的にキーワードを生成してくれるため、下記のような広告出稿を行うサイトと相性が良い傾向となります。
ⅰ).商品を多く取り扱うサイト・ランディングページ
→多くの商品を取り扱っているECサイトや不動産サイト等は、キーワードが多岐にわたり、且つ掲載情報の入れ替えなども激しいことから管理が大変になります。
こういったサイトやランディングページを運用する際には動的検索広告を使用することで商品の型番や地名ワードで検索しているユーザーに対して効果的なタイトルで訴求を行えるため、効率の良い集客が可能となります。
ⅱ).ある程度ターゲット層を広くとっているサイト・ランディングページ
→ページ内からタイトルや誘導URLが自動生成される関係から、ある程度ターゲット層に幅を持っているサイトやランディングページへの誘導に効果を発揮しやすい手法となります。
これは動的検索広告が自動的にページ内の表記に合わせて対象キーワードを自動的に出稿していることに起因しています。
ページ内に記載されている内容と関連性の高いキーワードへの出稿となりますが、特定のキーワードによる誘導のみ行いたい、というようなターゲットが狭い商材にはあまり向いていません。
また、システムからタイトルやリンク先ページが自動生成される方式になりますので、広告文やリンク先ページを細かく指定して誘導を行いたい場合は通常の検索広告を利用したほうが効率よく誘導できる形となります。
動的検索広告と相性が悪い商材、サイト・ランディングページ
反対にあまり運用に向いていないサイトとしては下記のようなサイトとなります。
ⅰ).ブランド力を重視しているサイト・ランディングページ
→上記の通りページ内のキーワードから自動的にタイトル等を設定してくれる動的検索広告ですが、自動生成の為ユーザーの興味が低い部分やスパム的なタイトルの生成、配信が行われてしまう可能性もあります。
そのため、自身のサイトやランディングページのブランドイメージを重視する場合は運用を行わない方が良い場合があります。
ⅱ).ターゲットページにCVへの経路が無い場合は獲得に繋がりづらい。
→CVページがページ内に設定されていないページへ配信されるような場合はCVRが低下する可能性があります。
ⅲ).インデックスされるページが少ない場合は効果を発揮しづらい。
→特定のランディングページへの誘導やページ上のURL数が少ない場合は成果が上がりづらい傾向があります。
上記有効なサイト/ランディングページ、有効でないサイト/ランディングページのようにDSA広告にも得意不得意がありますので、自身が運用しているサイト/ランディングページに合わせて効率のよい方法を選択することが重要となります。
動的検索広告の効率の良い運用方法
実際に動的検索広告を運用していくにあたって、対象URLの登録だけでも一定の成果を上げることは可能ですが、不要な出稿先や誘導URLを調整することで更に成果を上げることが可能です。
除外キーワードを設定
設定したURLに対して誘導を行う動的検索広告ですが、ページ内に記載されているキーワードで広告が出稿されるため、例えば「会社情報」や「住所」等関連性の低いキーワードについてはあらかじめ除外しておくことが重要です。
また、配信量が多いものの成果に繋がりづらいキーワードなどを確認した場合にも、同じ様に除外対応を行うことで、その後、該当キーワードでの広告出稿を停止することが可能です。
配信しているURLを調整
設定したページ全ての配信も可能ですが、配信を続けていくにあたりユーザーを誘導しているURLでも効果が高いものとそうではないものが分かれてくると思います。
その時は、ターゲット設定から効果が高いURLのみを抜出し、逆に配信効率が低いURLを除外して配信を行うことも可能ですので、効率の良いページへの誘導のみとすることで配信効率や獲得効率を上昇させることができます。
広告表示オプションで視認性、関連性を高める。
動的検索広告においても通常の検索広告と同様に広告表示オプションの適用が可能になります。
動的検索広告でCVの獲得に繋がるようになったら、関連性の高いページへのサイトリンクを初めとする広告表示オプションや入札戦略を使用し、効率を高めていきましょう。
通常の検索広告へのフィードバック
動的検索広告はページ内に記載されているキーワードから自動的に配信を行ってくれますが、通常キーワードの完全一致で登録したものの方がCVRやCTRが高くなりやすいです。
そのため、効率よく獲得できるキーワードを確認できましたら、そのキーワードを通常の検索広告に登録し、動的検索広告では除外しておくといったように細かいメンテナンスを行うことで配信効率を上げることが可能です。
まとめ
新しい流入キーワードや変更の多いサイト/ランディングページにお悩みなら、是非動的検索広告を使用してみましょう!
以上のように動的検索広告は運用者が気づかないユーザー様の検索クエリやニーズをサポートしてくれる強力な運用方法となります。
ユーザーへの新規アプローチ方法や細かいサイト変更による出稿キーワードの変更対応にかかる時間にお悩みの方などは、是非実施してみてください。
今まで想像もしなかった検索クエリへの出稿や作業時間の大幅削減など、日々の運用が大きく改善されるかもしれません。